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「これよりテストに入る。では、説明後はチームに分かれミーティングを行う。時間は10分だ。質問はあるか?」
「よろしいでしょうか?」
「なんだ榊?」
「今からチームの変更は可能でしょうか?」
「何故だ?」
「いや・・・」
「委員長~彩峰が嫌だからって理由は無理だからな。」
「そんなんじゃ・・・」
「まぁそれならいいけどさ。」
「私はイヤ・・・」
「あ~や~み~ね~」
「委員長やめとけって、流されるだけだぜ?」
「し、白銀!」
「彩峰も挑発するなよ。」
「無理かも・・・」
「お前達は命を預け合う事になるんだ。遊びじゃないって事ぐらい分かるだろ?」
武の目は普段の優しい目では無く兵士が戦場でする殺気を込めた鋭い目へと変わっていた。その後にテストについての説明があった。
「じゃあミーティングを始めてくれ。」
武の言葉で全員解散する。
「さぁ、まりもちゃん俺たちもミーティングしますか?」
「ああ、そうしよう。」
「御剣?」
「うむ。すまない・・・初めるとしよう。」
「確かに白銀君のこと気になるのは分かるけど、今は模擬戦に集中しようよ。」
「か、柏木!私はそういう・・」
「照れなくても大丈夫だって。」
「柏木!わかっていないではないか!」
柏木と冥夜のやり取りをしている姿を武は優しく見守っていた。
「白銀。あんた老けたわね。」
「いきなり酷いですね!先生!」
「あら、ごめんなさ~い。」
夕呼は笑いながら謝る。
「先生・・・謝る気ないでしょう?」
「わかってるじゃない。」
武は苦笑を浮かべた。すると、後ろから声を掛けられる。
「武君ちょっといいかい?」
振り向くとそこには市ヶ谷が立っていた。
「少佐・・・」
「君が噂の救世主様ね?」
「えっと・・・」
「そういえば自己紹介がまだだったわね。厚木よ。」
「どうも・・・白銀武です。」
「若いわね・・・」
厚木は武を珍しい物でも見るように見る。
「厚木!武君が困ってるだろう!すまんな武君。」
「いえ・・・」
「急でごめんなさい。私達も参加させてくれない?」
それは突然の事だった。
「えっ?」
武は驚きを隠せなかった。
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