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『私の顔は……、醜い……』
おぞましい顔をした女は、もう一度、同じ言葉を繰り返した。
百合子は悪霊から逃げる隙をうかがいなから、少しずつ後ずさりした。
『私の顔は……、醜い……』
おぞましい顔の女はそう言って、右手に持った果物ナイフを百合子の方へ突き出した。
「や、やめて……」
百合子は、つぶやくような声でそう言った。
「どうして私なの?
あなたは、どうして私につきまとうの?」
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