68人が本棚に入れています
本棚に追加
少年が部屋に入ると、キングサイズのベッドに一人の老人が眠っていた。
その周りを囲むように、四人の男性が立っていた。
「茉莉、僕の側までお寄りなさい。」
その中の一人が少年に微笑み、優しく声をかけた。
少年は、相手が自分の名を知っていることに疑問を感じながらも、その男性の側まで寄った。
すると少年は温もりに包まれた。
「茉莉…本当に良かった…」
「あの…あなたは…?」
少年は、ずっと考えていた疑問を彼にぶつけた。
途端に男性は泣き出しそうな顔になった。
周りを見ると、他の男性達も同じような表情をしていた。
「茉莉…もしかしてお前は…琉嘉(ルカ)、どういうことだい?」
「分かりません。ただ…俺が行った時にはもうこの状態でした…」
「すまなかったな…一番辛いのはお前なのに…」
「いえ…お気になさらず。」
「あの…」
少年は状況が把握出来ず、目の前にいる男性に助けを求めた。
最初のコメントを投稿しよう!