『接触』

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「はじめまして、私酒井千夏(さかいちなつ)といいます。」 通された先で担当の人を待っていたら、ついに来た。 酒井さんは挨拶と共に名刺をくれた。 こんな経験は初めてだから少し緊張していたが、担当の方が女性だった事と酒井さんの気さくな雰囲気に少しホッとした。 酒井さんは茶髪でパーマのかかった髪を後ろにひとつで束ねている。 20代後半くらいで綺麗なお姉さんって感じだ。 「はじめまして、櫻井絢子です。…早速なんですけど、この記事はご存じですか?」 記事を見せ事情を話し、この事実を世間に知ってもらいたい、そして考えてもらいたいと考えていることを話した。 酒井さんはあの週刊紙の出版社について怒り、私たち家族に対して悲しみ励ましてくれ、私の意見に賛同してくれた。 いい記者に出会うことが出来たようだ。 私は、この人と戦うことを決めた。
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