空から降ってきた天女

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「コホン。なのはくんと言ったかね? あなたは何者ですか?」 「えっ?何者もなにも……」 平成の人間です! 「教えられないのかお前?」 「土方さん。 天女かもしれないんですよ。 言葉遣いを気をつけてください。」 なんか天女にされてるけど……。 「あ、あの。 私は天女じゃないですよ?」 「ほら言っただろ総司。 こいつは長州の間者だ。」 ちょっと! 私を間者にするな! 「ま、待ってください! 長州の間者でもありません!!」 「じゃあなんなんだよ。」 鬼のような顔をした土方歳三。 恐ろしいや………。 「私は未来から来たんです!」 ドヤ顔で言ってやった! タイムスリップとか凄くない!? 歴史に名を刻んだよ! あ、平成に帰らないと名は刻まないか。 「ん?ごめんね? よく聞こえなかったんだ。 もう一回教えてくれない?」 ニコニコと笑った沖田総司は優しくもう一度問いかけてきた。 聞こえなかったんじゃないよね? 何言ってんだ、こいつ。 頭大丈夫か? っていうことを心の中で思いもう一度確認してるんだよね? 「いやだから未来から来たんです!」 「信じるとでも思うのか?」 「信じてくださいよ!」 「いや、無理だろ。」 呆気にとられている二人を他所に土方歳三とマシンガントークする。 信じろよ! 信じろよぉおおぉぉ!! 「では、証拠を見せてくれないかい? さすがに言葉だけじゃ信じられないからね。」 まさに鶴の一声。 近藤勇が証拠を要求してきた。 「そうですよね……。」 ポケット漁っても携帯ないし……。 バッグもないし………。 「おい、ねえのかよ。証拠。」 煩いな土方。黙れよ。 「あ!!」 「なんだよ。」 「芹沢鴨って今何してるんですか?」 三人同時に肩をびくつかせる。 「実は、私! 知ってるんですよねー。」 「…………あ?」
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