空から降ってきた天女

19/60
前へ
/630ページ
次へ
「ほ、本当か!? いや、やめとく。 嫌な予感する。」 「チッ。おもしろくないですね。」 やっぱり何か企んでた。 一瞬だけ土方さんが見せた嬉しそうな無邪気な笑顔がカッコよかった。 「なのはちゃん!」 「?」 不意に名前を呼ばれた私。 「俺、原田佐之助。 よろしくな!」 「あ、はい。よろしくお願いします。」 「俺、永倉新八。よろしく!」 「よろしくお願いします。」 いや、原田さん。中々の色男っすね。 色気が半端ないっすよ。 永倉さんは筋肉モリモリ。 あと面倒見が良さそう。 未だに言い合ってる沢庵信者と隊長を見る。 隊長が沢庵を土方さんに見せびらかしながら沢庵を食べている。 沢庵が隊長の口の中に入った瞬間の土方さんの絶望に満ちた表情。 それを見た隊長は嬉しそうに笑ってる。 正真正銘のSだ。 ドドドSだ。 「もういい。なのは。 俺の部屋来い。」 諦めた土方さん。 眉間には濃い皺が……。 鬼ですね。 「おい、なのは!!」 「へいっっっ!」 当たらないでよ、鬼。 「プッ。へいってなのはちゃん。 かわいいね。」 「色男佐之さんはさっさと部屋に帰りなさい。」 「ぎゃははははははっ!」 「煩い新八さんもあそこにいる平助を連れて部屋に帰りなさい。」 「相変わらず総司は毒舌だよな。」 「相変わらず食べるのも遅いし。」 「いいからさっさと戻れっ!」 「「はぁーい。」」 こんなやりとりを聞きながら土方さんのもとい、鬼のあとを追う私。
/630ページ

最初のコメントを投稿しよう!

732人が本棚に入れています
本棚に追加