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(ふう。)
心の中でひと息ついて
私は、池原の腕をつかみました。
でも、つかんではいけない
気がして手をずらすうちに
何故か腕を組むみたいな
かたちに。(笑)
脇の下から、彼女の鼓動が
伝わってきて
私の心臓も早鐘を打つ。
私は
抱きしめたい気持ちを
必死で押し殺しながら
窓の外のどこかを
見つめていました。
たった三分間が
とても長く感じて
言葉にできないもどかしさを
覚える私。
ホームをこえ改札をでると
友達のもとへ急ぐ池原。
「 またね 」
私は笑顔で手を振って
きびすを返すフリをしました。
三歩歩いて振り返り
2人の後ろ姿を見送る。
「あーあ。結局渡せなかったな。
手紙。」
やるせない気持ちになりました。
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