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飛鳥「おはようございます。いらしたなら声をかけてくださいよ」
バツが悪そうに苦笑しながら息を整える
斉藤「ああ・・・あまりに綺麗でな、少し見ていたかったんだ。すまん」
飛鳥「綺麗・・・ですか?」
斉藤「ああ・・・かなりの速さで動いているのに一つ一つの動きに無駄がない。まるで舞をしているようだった」
飛鳥「クスクス、斉藤さんならではの見方ですね」
斉藤「そうか?」
微笑む飛鳥につられ斉藤も微かに口角を上げる
斉藤「そろそろ隊士たちが来る。真剣の稽古は終いにしとけ」
飛鳥「そうですね。」
忍刀を鞘に納めると道場に向かう隊士たちの気配がした
鈴木「あ、飛鳥さん♪おはようございます」
飛鳥「おはよう」
鈴木が飛鳥に駆け寄るとジロジロと飛鳥の姿を見る
鈴木「これから監察のお仕事ですか?黒装束姿も素敵です///」
顔を赤くしながら褒める鈴木に微笑みながら稽古してたことを告げる
たまに鈴木の指南をしているため鈴木の腕もかなり上がっている
今度また試合形式の稽古を頼まれると快く了解する
人が増えてきたので飛鳥は斉藤に挨拶すると道場を出て行った
井戸に来ると上半身だけぬぎさらし姿になる
水をくみ上げ手拭いを濡らすと体を拭いていく
飛鳥(そろそろ芹沢さんのとこいく準備した方がいいな、それにしても・・・)
飛鳥「左之さん、永倉さんいつまでこそこそしてるんですか?」
呆れたように声をかけると隠れていた2人が出てくる
左之「いや~、たまには目の保養をしようかと思ってな」
永倉「だな~(笑)」
飛鳥「覗きなんかしてるのが土方さんにばれたら大変ですよ」
呆れたように言うと左之は真面目な顔になり飛鳥に近寄る
左之「今日芹沢さんのとこいくんだよな?何かされたら遠慮なく伸していいからな」
永倉はうんうんと頷き笑う
わかったと笑いながら言うと2人はじゃあな~っと手を振りながら部屋へと帰っていった
飛鳥(お兄ちゃんがいっぱいできたみたいで嬉しいな)
ふふふっと笑っていると琥珀の気配がした
琥珀「そろそろ準備しようぜ」
飛鳥「うん、部屋に行こう。着替えなくちゃね」
飛鳥(今日だけじゃ芹沢の本心は聞けないだろうな・・・あの日までまだ時間がある。できたら彼も助けたい)
決意を胸に部屋へと戻っていく
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