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一方道場から出た飛鳥は山崎の部屋に向かって歩く
何人かの平隊士に会ったが組長から新隊士の試験があったことを聞いてたのか
ジロジロと見られるだけで何も言ってはこなかった
ジロジロ見てると言っても飛鳥の容姿の美しさに見惚れていただけなのだが・・・
部屋の襖を軽くポスポスっと叩くと中から部屋主の声が聞こえる
山崎「入ってええで」
飛鳥「失礼します」
一礼すると中へと入る飛鳥
山崎「お疲れさん。嬢ちゃん見かけによらず強いんやな~、驚いたわ」
飛鳥は無言で畳に座り置いてあった自分の道具を整理し始めた
山崎「ああ、副長から着物を渡すように言われたんや。ちょい待っとき」
山崎は押入れを開け探し始めた
飛鳥は道具を下に置き山崎を見る
飛鳥(そういえば山崎さんの顔まだ見てないな・・・)
山崎は黒装束を身に纏い顔にも黒い布をあてている為見えるのは目元だけ
飛鳥は久しぶりに悪戯心が芽生える
ふっと気配を消しゆっくり山崎に歩み寄っていく
真後ろまでいくと気配をわざと強める
いきなりの背後からの気配で山崎は苦無を出しながら勢いよく後ろに体を向ける
飛鳥は待ってましたとばかりに頭巾と顔に当ててあった布に手をかける
振り返る力もあり山崎を覆っていた黒い頭巾と布が外れた・・・のはいいが
あまりに距離が近すぎたため苦無を止めることができず飛鳥の腕を苦無がかすり
勢いのついた山崎に押し倒される形で二人して倒れてしまった
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