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そこは、薄暗く広大な空間で、部屋と呼ぶにはあまりにも広いのでここに居る者達はこの空間を『神の大広間』と呼んでいた。
そしてこの『神の大広間』の中心には、人が一人、横たわれる程の大きさの石の台座があり、それを取り囲む様にして描かれた魔方陣がある。
さらにその魔方陣を取り囲む様に、同じ衣装を身に纏った大勢の人々が、異様な熱気を帯びた眼で魔方陣の中心を凝視していた。
ぎぃぃぃぃぃ…
大きな音をたてながら、大広間に通じる扉が開かれると、それまで静かだった群衆が、一気にざわめき始めた。
すっと、扉付近から魔方陣までの群衆が、扉の前に立つその人物の為に道を空けた。
開け放たれた扉の前に立つその人物は、魔方陣を取り囲む人々とは着ている物が異なり、誰が見ても位の高い人物であると解る出で立ちと、風格を備えていた。
静かに歩き出したその人物の後ろから、二人の男性と、一人の少女が連れ立って入ってきた。
四人は、ざわめく群衆に見向きもせず、淡々と魔方陣へと歩み寄ると、その中心へと向かった。
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