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憎い。
今、目の前にいる女が憎い。
「た、助けて…!」
女は無様にも、私に向かって命乞いをした。だが、今の私にとっては、その行動は逆効果にすぎない。
…それにどうせ、その傷では永くないだろうに。私は構わず、手にしたナイフを振り上げる。
「い、嫌…!死にたくない…!」
どうしてそんなに怖がるの?私は貴女が羨ましくて仕方無いのに。私が代わりたい程なのに。
だって──
貴女はあの人に、愛して貰えるのだから。
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