困った時の神頼み

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蒼が先程から彼女が死亡した時の”姿勢”について目をつけた 『普通拳銃で至れたら仰向けになる事はないハズなんだがな』 「ああ、よく勘違いする奴いるんだよな。漫画じゃねえんだよって話だよな」 拳銃で撃たれて吹っ飛んで仰向けになる様なモンは相当な威力な拳銃でないと無理だ 普通は拳銃で撃たれたら前かがみになり、そのままう”うつ伏せ”で倒れこむ形になる 『・・・つまり仰向けにするには動かす必要があり、動かすには触れなければならない』 「触れたという事は、被害者の衣服や肌に犯人の触れた痕跡が見つかるかもしれない、って事か」 『流石”元”神選組なだけあって感覚は劣ってないようだな銀次』 「感覚はともあれ肉体に関しては劣るばかりだけどな。歳とタバコの数だけ年々増えていく一方だな」 『そんなんじゃ長生きできねーな』 「この世界にいる時点で長く生きれるなんて思ってねぇよ・・・俺、いや”お前達”の居る世界に居た頃はまさにそうだったよ」 『・・・だな。俺も長く生きるとか以前に”今日を、今を生き抜く”事しか考えてねーよ。老後の事とか今払ってる年金の事とか正直知った事じゃないし、生きても貰えると思ってないしな』 「さりげなくお前達の世代の老後について意見してんな・・・お前。」 『まずはさっさと本部に戻って遺体の検証結果を早く知りたい所なんだがな』 そう呟くとワインを置き使えそうな資料と写真だけをちゃっかり頂きその場を後にしようと・・・したら 「蒼ー」 呼ばれて振り向くとタバコのケースが吹っ飛んできた 『っ・・・この銘柄は』 「そうだお前の局長さんに渡しといてくれや」 『ったく俺は麻薬の運び屋か』 「おい、麻薬ってなんだ俺は密売人か」 『タバコだってそうだろ・・・中毒性あるんだから』 「吸えば解る」 『残念だが俺はタバコ吸うならガム噛んでた方がよっぽど良いさ』 間のない会話を繰り返しながら蒼はその場を後にした
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