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現場はとあるホテルの1室
被害者の名前は”カガミ セイナ”
24歳の女性で出張の為にホテルに宿泊をしていた
現場はまさに血の海、被害者が逃げ回ったであろう血痕もある
そして彼女は壁際で息を引き取ったという
彼女に花を添えるかのように一通の手紙が添えてあった
∀ martini ∃
Dear.Dry⇔XYZ
『・・・で、何故この事件にわざわざ俺達が出向く必要があったんだ』
現場に入って蒼は開口一番にそう口にした
「まず1つ目は手紙の文頭の記号についてだな・・・お偉いさん達がな笑っているように見えたんだとよ」
銀次が苦笑いで言った
『流石プライドと地位だけはお高い皆様だな』
「でもそんな奴等に首輪括りつけられて飼われてるんだろ」
『”首輪が繋がれてる”場合の話だがな・・・それまでは従順にしててやるさ。・・・志義』
蒼が唐突に後ろに着いて歩いていた紅 志義の名を呼んだ
「彼女の周りでは特に人間関係での問題は無かったように見えますね・・・職業はカメラマンという事ですね」
蒼が特に何を聞いた訳でも無いのに志義は淡々と答えた
「おお・・・流石神選組副長の右腕じゃねえか!阿吽の呼吸ってヤツだな。いっそ結婚『するか馬鹿。そのタバコで最近買い換えたそのコート焦がして穴作っちまえ。被害者がカメラマンなら何かまずいモンでも撮られた奴が殺した可能性だってあるだろう』
そう言った蒼に銀次はカメラを差し出した
「俺もそう思ったさ・・・だが、写ってるのはそりゃあ綺麗な景色ばかりだったさ。何なら自分で確認してみろ」
《ピッ、ピッ・・・》
1枚1枚確認しても景色や日常の写真ばかりだった
寧ろ此処からマズイものを探す方が至難の技である
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