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「……え?……え??」
ワケがわからず、周囲を見渡す。
俺は住み慣れた街中を歩いていたはずだ。
しかし今、俺が立っているこの場所はどうだろう。
周りには木、そして木。
しかも公園や街中に植えられているような木ではなく、もっとこう年期の入った……樹木とでも言うべきか。
まるでゲームやアニメに出てくるファンタジー世界の森の木々である。
前も、後ろも、右も、左も、上も、下も。
全部先程まで俺が歩いていた街中とは程遠い光景である。
とりあえずメディアプレイヤーを停止させ、もう一度周囲を見渡した。
木々が陽光を遮っているせいで薄暗く、視界が悪い。
えっと……どうしよう?
とは言え何時までも呆けているわけにもいかない。
こういう時は確か……水場の確保だっけ?
うろ覚えの知識を引っ張り出し、俺は行うべき行動を決める。
よし、まずは水場を探すとしよう。
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