四葉の私たち

。

「こんにちはー。」
一階の受け付けでこのスクールの
会員証を見せて、中に入る。

すぐそばの廊下を右に曲がると
そこがレッスン場所になってるの。

「ふぅ…」
まずは深呼吸。
精神統一ってやつかな？

ｶﾞﾁｬｯ

「こんにちは！」
ん、いい声出た。
一番最初に声出さないと
レッスンで上手く出せなくなるからね。

「こんにちはー」
「やっほー」
「んー、那希ー？」
何人かから返事が返ってくるのに対して
笑顔を見せる。
だって笑顔が一番、でしょ?

大抵、来た時は喋ってたり携帯いじってたり宿題してたり。
自分の時間にしている子がほとんど。
まぁ、中には自主練してる人もいるけど
練習始まるまでは曲流すのは駄目なのが、ここのルール。

そして私の入ってるAクラスは
窓が大きくて外からでも見えるようになってる。
外から見られてるっていうプレッシャーも大事…
だからかな？

特にすぐそこにある
東浜中の生徒がよく立ち見してたりするらしいけど
私はダンスで精一杯で外なんて見る余裕が無い。

「はーい！練習始めるよ！」
先生が声をかけると一斉に自分の立ち位置に走る。

「今日は今度の東浜中の文化祭で____________以上。」
どうやら東浜で踊るらしい。
文化祭は一ヶ月後。
全員がステージに出れる訳じゃないから、
こんな時も真剣にするのが私。

皆は文化祭くらいで本気になる事ない、
なんて言ってるけどそんな気持ちじゃ
いつまでもプロになれないし。

何事にも全力を尽くす!!
尽くしたって損はないんだから。