17人が本棚に入れています
本棚に追加
/67ページ
『三好先生を好きなまンまの高月でいいから……』
世良くんの言葉が頭を過る。
そんなこと……いわれたら……あたしはコロッと世良くんに転んじゃうよ……
こんな辛い時に、そんな優しい言葉なんて……
考えちゃダメなのに。
どうしてだろう?
世良くんの言葉が、
「オレを利用していいから……」
って……聞こえた。
そんなこと、あるわけないのに。
そんなことをしたら、世良くんに失礼じゃん……
寝返りをうつと、先生の顔が頭からは離れなかった。
『安心した。絶対泣かれると思ったから』
そう言った三好先生。
もしもそれが出来てたら……
もしも、先生の前で泣くことができていたら……
先生は困りましたか?
あたしのことを、メンドク思って呆れましたか?
最初のコメントを投稿しよう!