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『んっ……はっ……ぁっ』
『ちゅっ』
あたしが三好先生と唇を重ねていた時も。
『あっ……やっ……んぁっ……』
『くっ……!!』
あたしと三好先生が愛し合っていた時も。
きっとあの時も…
先生と別れる前にしていたことも。
ホントは全部
見ていたのに
『三好先生を好きなままで良いから……』
世良くん……
『これからは絶対オレが高月を守るから……っ』
あたし……今……
「え……高月!?」
「世良くん……っ」
ザクッザクッて雪を踏む音。
ごほっごほって寒いから咳き込んでいる音も。
全て、世良くんのもの。
あたしは世良くんの声に反応して、彼の名を呼ぶ。
さっき別れたばかりなのに、何年ぶりかに再開した気分だった。
世良くんが、あたしに会いに来てくれた。
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