新しい恋

6/18

17人が本棚に入れています
本棚に追加
/67ページ
世良くんはあたしの姿に驚いていた。 寒いからか、そうでは無いのか。 頬を真っ赤にさせて、息を吐く。 「か……っ風邪ひくだろ!」 「世良くんこそ」 自分のことより、あたしを一番に考えてくれる。 これがどれほど嬉しいことか、世良くんにはわかる? あたしのことを大事にしてくれているの、すごく伝わる。 寒かっただろうに、こんか吹雪の中会いに来てくれるなんて…… 嬉しいなんて言葉だけじゃ足りない。 あたしは毛布を世良くんにかけてあげる。 すると、世良くんはぐしっっと顔を腕で拭った。 「大丈夫!?」 世良くんに駆け寄って距離が近くなる。 毛布をかけた手の力が少し弱まった。 「ゴメン……なんか……。オレが来たせいで寒い中、高月外で待たせちゃって……」 なんで、この人はこんなにも優しいんだろう……
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加