終わりと始まりは突然で

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はぁ…っと息をつき、平気なフリをして 「そ…そうなんだ…」 と、答える。 今にも涙が出そうなのを堪え、平常心を保っているようにみせる。 でも、本当は動揺しているのでドクン…ドクン…と胸がなっていた。 「だったらキスマークなんてつけないでよ…」 さっきまで愛し合っていたという証が、かたしの左の鎖骨付近にある。 先生がつけた証。 「消えるまで日数かかるんだからね。重すぎじゃん…」 セーラー服を着ても見えてしまう位置。 なぜ、そんな位置につけたのなんか理由なんて聞けない。 あたしはそれを隠すようにマフラーを巻いて隠した。 「安心した」 そんなあたしの様子を見て、先生は言った。 驚いた表情の中に安堵した先生がいた。 「絶対泣かれると思ったから」
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