新しい恋

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「マ、マジ?スゲー……嬉しンだけど」 「言ったあたしは凄い恥ずかしいんですけど……」 二人して、真っ赤っか。 よく熟れたトマトのようだった。 それくらいに、恥ずかしい。 だけど嬉しい。 今この瞬間だけ、世良くんと同じ気持ちを感じたような気がする。 もう、すでに気持ちは先生から世良くんへと向かっているのかもしれない。 「クリスマス一緒にいよ?」 「うん……」 あたしは、世良くんの胸の中に飛び込んでいた。 世良くんだって、強い力で私を抱きしめてくれる。 もうきっと、新しい恋は始まってるんだ…… だってこんなにあったかいんだよ。 一緒にいて、心も身体も暖かい。 先生と居て感じなかったことを、世良くんは教えてくれた。 世良くんと一緒にいると、とても心があったかいんだよ。 さっきまで、先生のことを想っていたなんて忘れるくらい。 胸の中には世良くんでいっぱいだった。 きっと、あたしは世良くんを好きになる。 ううん。 絶対に好きになる。 もうすでに、 あたしは世良くんのことが好きなのかもしれない…… それからずっと、 世良くんと朝までいろんな話をした。 学校での話、 世良くんの部活の話。 家族の話。 どんなものが好きで、嫌いなのか。 知れば知るほど、お互いに惹かれあっていくのがわかった。 これからも、どんどん知っていくほどに…… あたしは世良くんを好きになる。
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