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「ビックリした…まだ誰かいるなんて思わなくて…」
ビックリしたのはお互い様。
こんなに雪が降っていて、真っ暗な今の時間に、先生や事務の人以外に残っているのは思わないだろう。
(この男子…誰だっけ…?たしか……同じクラスの……えっと……)
もう、半年以上も過ごしているクラスメイトの名前までも、ハッキリと覚えていない。
覚えているのなんて数人ぐらいだろうか。
声に反応して頭をあげる。
でも、まだ目には涙が溜まっていた。
それに気がついたそのクラスメイト……彼は、
「あ……ごめん……なんか…オレ声かけるタイミング悪かったかな……」
と謝った。
あたしは、思わず顔を反らせる。
泣き顔を見られちゃったことに恥ずかしさを感じた。
「……そんなこと…ないよ…」
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