食堂は食事をする所だ

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「っですが!それならば、宮古島様方が責任を取るべきだと思います!第一宮島様は宮古島様方とは関係ないでしょう!」 正論だな。ああもう、面倒な。それに。 『関係無ければ苦労していない。』 ぼそりと呟いた言葉はウェイターには聞こえなかったらしい。急いでしゃがみこみ俺に拾わせるまいとして破片を拾うウェイター。 彼にしてみれば、当たり前の事だからな。家柄の良い俺にしゃがみこませる等、言語道断だ。本来ならな。 俺の品位にも関わるが、それよりも今は生徒会の威光を下げない事が重要だ。 チラチラと視線を送ってくる生徒。俺は業と親衛隊を気遣ったり、石崎や大上への謝罪と注意をしたりする所を見せ、破片を拾っているのだ。 「宮島様にして頂かなくとも、」 なおも説得を続けるウェイターの言葉を苦笑とともに遮る。 『もう、終わりかけだ。』 「宮島様、腕に傷がっ。」 『かすり傷ぐらいで騒がなくて良い。』 「しかし、」 『そんな事で怒るくらい器は小さくない。それとも怒ると思われているのか、俺は。』 「そういう訳では、」 『なら、良いだろう?後はお前に甘えて任せよう。宜しく頼むぞ。』 ウェイターとの会話を無理に切り上げて、周りを見てみると教室に戻ったのか、石崎と大上は居なかった。
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