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「閃光」
刀真が地を蹴る。
谷は咄嗟に身を翻す。
刀真の中段突きが谷の右脇腹辺りの服を掠める。
刀真の竹刀から離れようとする谷。
「屈折」
刀真の竹刀が谷の顎目掛け急激に角度を変え襲い掛かる。
谷は上半身を後ろに反らし紙一重でかわす。
しかし、それと同時に彼は刀真の姿を見失ってしまう。
「螺旋」
刀真は先の一太刀の遠心力で回転しながらしゃがみ込んでいるのだ。
遠心力の流れのままに滑り込む様な右脚での脚払い。
谷は重心が後ろにある状態で無視角からもろに受けていた。
彼の体が仰向けで中に舞う。
刀真の上半身が下半身に引っ張られ加速する、竹刀で薙ぎ払う様に。
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