第一談

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そんなわけで俺の高校二年生活は相も変わらず一年のときと同じという訳だ。 夢も希望も友情も恋愛も無論ない。 まぁ最初からそんなウキウキ青春生活なんてめんどーだし、疲れるし、求めてないけど。 それよりも静かに誰にも邪魔されずマンガが読めれば俺はこれからもそれでいい。 授業中と昼食を除くその間はこうやって好きなマンガを読むだけの日々。 つまんない学園ライフだなって?ははん、俺からすればスポーツでバカみたいに汗まみれになったり、恋愛で無理して背伸びする方がよっぽど無駄に見えるけどな。好きなことを好きなだけやってるんだからテメーらとそう大差はねーだろって感じ。 キーンコーンカーンコーン…… つまらない四時間目の授業が終わっていつものように昼食の時間がやってくる。 (……今日の昼飯、なにかなぁ) 俺の昼飯はこの学校の食堂の学食。 そのなかの日替わりランチだ。 性格はひねくれてる俺だが食べ物に好き嫌いがないのは唯一の救い。コンビニの弁当じゃやっぱり栄養偏るし、なにより金が足りなくなる。家は親たちが共働きなんで弁当は作らない決まりになっている。 俺は趣味に金をかけたい男だしな。 こうして俺は昼休み始まって五分ジャストに他の生徒に混じって学食に流れ着いた。
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