苦手な人

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そして、杉浦は一瞬目を見開くと、また頬を赤らめる すると突然、我に返ったように、後ろを向いて、竹刀の素振りを始めた。 なんなんだ? と、向いていた先には、男バス。 …………… 考えるように目を落とし、思考を巡らせると …!? 口の端をあげて 「…そういうことか。面白いこと知っちゃったなぁ。」 別に、興味があるわけではないが、これはこれで面白いことになりそう。 少し、茶化してやるか―。 剣道部の部員、15名全員が体育館に徐々に集まってきた。 剣道部は、他の部活と比べて人数が少ない。 だから、体育館で使える範囲が狭く、優先されにくい。 約2時間が経ち、いつものメニューをこなし、部活が終わる。 『整列!』 と、春先輩の声が体育館に響く。 この掛け声で部長から3年男女、2年女子そして、『着座』の声で一斉に正座をし、礼をして、最後に 『解散』 の声で、一礼をして部活が終わった。 「1年生、モップお願い。」 と、春先輩が毎回のように指示をする。
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