16人が本棚に入れています
本棚に追加
体を横に向け、上履きをはいて立ち上がろうとすると
ズキッ
「―っ!うわっ!」
頭に、痛みが走り体がふらついて
「さ、相楽君!?きゃっ―!」
杉浦は、倒れそうになる俺の体を受け止めようとしたけど、女の腕では当然、男の体を支えることなんて出来るわけもなく…
******
相楽君と私は、保健室にいる。
「ご、ごめん…。ちょっと今、体動かせそうにない。」
「そういわれましても…。」
なにもない、なにもないんだけど
倒れそうになった相楽君を、受け止めようとしたが出来ず、そのまま隣のベッドへ、ドスンと飛び込んでしまった私達。
そして今、白いベッドに仰向けになった私の上には、相楽君がいる。
「悪い、もう大丈夫だから。」
相楽君は、私の両腕のわきに手をついて体を起こした。
「う、うん。」
実際は、そんなに長くあの体勢じゃなかったんだろうけど、やけに長く感じた
そのとき、保健室のドアが開く音と同時に
「翔~!」
最初のコメントを投稿しよう!