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「まぁ、頑張れって!」
なんにも知らない笑顔で言われると、無性に―
「駿には…分からないんだよ。」
「分かるよ。」
「えっ―?」
予想外な答えが返ってきて、顔を上げてると、駿が真面目な表情で俺を見ていた
「分かるよ、好きな子いるから。」
「それ……、初めて聞いた。」
全然そんな素振りなんて見せてなくて
「この前から、気になり始めた。」
ガタッ
そのとき、ドアの方から物音がした
そして、そのあとすぐに廊下を走る音がして―
もしかして…
ベッドからすばやく降りて、少し隙間のあていたドアを開けて廊下を見渡せば…
やっぱり―。
走って小さくなってく後ろ姿しか見えないけどあの子は……
さっきまで一緒にいた杉浦だった。
「どうしたの?」
何がおきたのか分からない駿は目を点にしている
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