感情の名前

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「えっ―…」 「相楽も、じゃないの?」 そう言われて、はっと気づいた 「うん。けっこうきた。」 駿のことを思って泣く杉浦を、俺は見てるだけしかいられなかった。 「ありがとう。辛いのに、海帆の側にいてくれて。」 そう言って橘は、俺に頭を下げる。 「いいんだって!、別に…。」 本当は、こうしていれば少しは傾いてくれるかもなんて思ってたりもしたから。 普段、無口で冷たい橘が「ありがとう」なんて俺に言ったのは、きっと杉浦のことを大切に思ってるからこそだと思った。 なのに、 「あんたも、なんでもっとアピールしないの!?」 今度は、突然人が変わったかのように怒鳴ってきた 「え、いや…、だから!」
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