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冷たい目で、私を見返す。
「なんでも無いですぅ~。」
この、上から目線な態度が私は嫌い。
なのに、ムカツクくらい顔は整っていて、スポーツ万能。
だから、男子にも女子も人気があって、モテる
・ ・
背は小さいけどね。
ふんっと顔をそっぽに向けて、見るとその先には
綾瀬君。
ちょうど、シュートを決めたところ
長い指先から放たれたボールは、弧を描いて、ゴールへと吸い込まれていく。
〈ハッ!〉
(ダメダメ!私、何見とれてんの!?)
私は、後ろを向いて、背を向ける
そして、竹刀袋から竹刀と唾(つば)、唾止めを出して背を向けたまま素振りを始める
「失礼します」
するとちょうど、先輩達が来た。
******
「失礼します!」
体育館に入ると、左には杉浦が居た。
杉浦の頬は、薄いピンク色。
熱でもあんのか?…
杉浦から、少し左に離れたところに座り、防具を取り出して準備をしていると、
〈ジー……。〉
なんか、杉浦から嫌な視線を感じる。
「なに?」
耐えるに耐えられなくなり聞いてみると
「なんでも無いですぅ~」
と言ってるけどいかにもなんかありそうな態度でそっぽを向いた。
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