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カランと氷が溶ける音が響く
私はさっきの好青年と一緒にお茶をしていた
「さっきは申し訳ないです」
「あ、いえ…」
「いきなり淑女の手を握るとは私としたらなんたる失格」
「いや、大丈夫ですよ(逆に嬉しかったし…)であの仕事ってなんですか」
「あ、申し遅れました私こういうものです」
スッと名刺を出される
「人科動物保護監査協会…?」
「簡単に言えば動物保護協会とでも思って下さい」
「は、はぁ」
「アナタに私達の動物を飼育していただきたいのです」
「飼育!?えっ」
「飼育と言いますか…生徒と教師という関係ですね」
「いやいや…動物なんですよね、生徒と教師って…家族なら分かるけど」
「どうとって頂いても良いです、動物たちと戯れるだけの簡単な仕事です」
「う、うーん」
「ちなみにお給料はとても良いお仕事ですよ?」
「…いくらぐらいですか?」
「動物によって代わりますが…高くて日給一億とか」
「からかってますよね!!一億ってありえませんよ!!」
「それがありえるんですよ、受けるか受けないかはアナタ次第ですよ」
「っ…じゃぁ…お試しで1ヶ月」
「はい?」
「お試しで1ヶ月間働きます…それから考えさせて下さい」
「わかりました、あ、こちらでアナタにあった生徒さんをご用意させて頂きますね」
そう言って仮契約書を出される
「ではお名前を」
「は、はぁ」
さらさらさらと書き渡す
「川原木 玲様ですね」
「仮契約成立です、また後程」
そう言って出て行ってしまった
「な、な、なんか変なものに契約してしまった」
ガタッと渡しも出て行こうとする
「お客様お会計…」
「え…」あ、あの男
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