5764人が本棚に入れています
本棚に追加
《ビル五階 展覧会 会場》
様々な美術品に混じって、蜘蛛の糸に捕われた人間達がパライーターの保存食として飾られている。
悪夢が実現されたかのような部屋の中で、享に異変が起きていた。
ズシャズシャズシャ!!
深紅のバックルから飛び出した有刺鉄線が、享の身体を包み込み…
深紅の鎧と、大剣に変化した。(その間、約0.5秒!)
投縄「なんだ…その姿は!?まるで、俺達と同じ…」
享「これは、パライーターの死骸から作られた『意志を失ったパライーター』…『深紅』僕の武器であり、鎧だ」
ガサガサガサ…
部屋の隅に隠れていた蜘蛛型パライーター(B級)三体が、享を取り囲んだ。
投縄「なぁ~にが、深紅だぁ?特撮ヒーローにでもなったつもりか?てめぇら!ヤッちまえェェ!!」
三体同時に、享に襲い掛かる!
―ぐるん―
享は、大剣を軽がると振り回す!!三体の蜘蛛型パライーターは、真横に切り裂かれて絶命した。
投縄「は?なんなんだ…なんなんだよ!テメェはぁあ!!」
―死―
投縄の頭に、その一文字が浮かび上がった。
投縄は『オオイセキグモ』のパライーター。(別名、投げ縄蜘蛛)糸の先に、粘り気のある『玉』を作り出し、それを敵にぶつけて動きを止め…補食するのだ。
投縄「この攻撃が…躱せるかァァ!!」
投縄は、糸で作られた玉が先についた糸を吐き出して攻撃を仕掛ける!享は、大剣で迎撃!
しかし…
パァン!!
玉は弾け飛び、細い糸へと変化して享を包み込んだ!!
享「うぐぅ…」
享を捕らえた投縄は、軽がると糸ごと享を蜘蛛の巣に放り投げた。
投縄「はっ!なんだ、コケ脅しかよ!全然大した事……!?」
バリィ!!
糸を自力で吹き飛ばし、享は身体の自由を取り戻す。さらに、蜘蛛の巣を切り裂き、捕われていた人々を解放した!!
享「さて…お前には、この大剣『ソウルイーター』の実験材料になってもらおう!」
享は、投縄に切り掛かかる!!
投縄「舐めるなァァ!」
ずじゅ…
一撃で腹を切り裂かれ、投縄は倒れた。
投縄「馬鹿な…お前は本当に…パライーターじゃないのか?そうか!お前が噂の限定…ぶひぃ!!」
台詞を言い終える前に、享は投縄の頭にソウルイーターを突き刺した。
享「僕は、ただの人間…だよ」
深紅の鎧に身を包み、大剣を床に突き刺す。享の身体を、今までに感じた事の無い充実感が満たしていった。![image=72480326.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/72480326.jpg?width=800&format=jpg)
![image=72480326.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/72480326.jpg?width=800&format=jpg)
最初のコメントを投稿しよう!