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《レイナ 十三歳》
不思議な力を持ったハルバードと、喋るチワワのフェルと出会い…四年が経過した。
ジュディ「ねぇ、久しぶりに会ったのに…元気ないわね?貴男らしくない…」
ハルバードは、多発するパライーターによる事件の為、世界中を飛び回っていた。そして…
ハルバード「ジュディ、僕は明日…『ある場所』へ行く。そこに、全ての発端である最初のパライーター『ONE』が潜伏してという情報を入手したんだ。これが…人類とパライーターの最後の戦いになるかもしれない。もちろん、勝つのは人類だ。が、僕は…」
ジュディは、ハルバードの手を優しく握った。
ジュディ「貴男は、必ず帰ってくるわ。私は…信じている。それに、貴男には他の人達にはない、特殊な力があるじゃない?えぇっと…」
ハルバード「狂羽・神食と、このカード『闇皇帝』の事かい?確かに、この力を使えば…僕は『夜の間は不死身』でいられる…でも…」
何かが、喉に突っ掛かっているハルバードを、ジュディは抱き締めた。
ジュディ「私には、レイナお嬢様より大切な人間がいないわ。でも…それも寂しいのよね。だから…私を貰って欲しいの。帰ってきたら…結婚しましょう」
逆プロポーズ。ハルバードの目に、涙が浮かんだ。
ハルバード「あぁ…必ず、必ず戻ってくる…君のウエディングドレス姿を見なければ、死んでも死にきれないからね!」
二人の会話を盗み聞きしていたレイナとフェルが、木の影から顔を出した。
レイナ・フェル「ひゅーひゅー♪」
ジュディとハルバードは、照れ臭そうに笑った。
翌日、ハルバードとフェルは旅立った。レイナも、ジュディも不安に胸が押し潰されそうだった。ハルバードの後ろ姿が、レイナの父『ジョン』と重なった…
三日が経った…ハルバードからの連絡はない。今夜は嵐。窓がガタガタと揺れる…レイナは、ジュディと一緒に眠っていた。筋肉質なジュディに寄り添っていると、心から安心できた。
ガシャーン
広い屋敷のどこかで、窓が割れたような音がした。ジュディは、その音を聞き部屋を出た。
三食…旅立…END
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