四食…絶望

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ジリジリと近づいてくるパライーター。フェルが叫んだ。 フェル「逃げるぞ!!勝ち目ねぇ!!」 飛び掛かってきたパライーターの攻撃を、しゃがんで避ける。とっさの判断で、部屋の電気をつけるフェル。一瞬、眩しさで目が眩む。その隙をついて、大広間から飛び出し、屋敷の外へ脱出した。 フェル「この嵐なら、なんとか逃げ切れそうだな!」 レイナ「駄目!ジュディを…助けなきゃ!!」 フェル「お前みたいな、お嬢ちゃんに…何ができるよ!?」 冷たく言い放つフェル。その後ろに、レイナ達を探すパライーターが見えた。 フェル「かなり、萎える展開だな…逃げ切るのは無理か…本当は、ジュディに『やる』つもりだったんだがな…」 フェルの言葉に、耳を傾けるレイナ。フェルは、真剣な目で話続ける。 フェル「よく聞け…実は、俺の正体は『悪魔』だ」 人語を話、蝙の翼をもつチワワ…彼は自らの正体を明かした。確かに、口の悪さは悪魔っぽいが… フェル「ハルバード…あいつは、魔術士の末裔だ。あいつは、ドイツの小さな学校の教師だった。しかし、パライーターに生徒を皆殺しにされ、復讐の為に俺を呼び出したって訳だ。俺は、人間以上の高エネルギー生命体のパライーターを食わせる事を条件に、悪魔の武器と悪魔のカードを渡した」 あまりに唐突は話に、レイナは反応できなかった。 フェル「お前は、ジュディを助けたいんだよな?そして、親を殺したパライーターを憎んでるよな?俺は、お前が望めば『力』を与えられる。さぁ…どうする?」 レイナの答えは、決まっていた。
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