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携帯電話を取出し、目的地マップをチェックする。
レイナ「山の手線に乗って…ってか、わけ分かんねぇ…タクシーで行く!!」
タクシーを停めようと、手を挙げるレイナ。
フェル「おい、レイナ!なんか、人集まってるぞ?」
七階建てビルの屋上で、男が何やら喚き散らしている。
男「来るなー!!こっち来るなぁ!!俺は…会社も首になって、嫁にも逃げられ、あげくの果てにハゲちまったぁぁぁぁ!!もう、生きてたってしょうがないんだぁぁぁぁぁ!」
どうやら、飛び降り自殺しようとしているらしい。説得する警察官も、大変そうだ。
警官「諦めるなぁぁ!今は、バイオテクノロジーの発展で育毛技術も日々進化している!!」
薄い男「でも…金、かかるんだろ?」
警官「ざっと200万!」
薄い男「車買えるわ!!」
そんなやりとりをしている所に…一人の女性がやってきた。
女「アナタ…」
それは、薄い男の妻であった。
薄い男「戻ってきてくれたのか!!」
これで、どうにかなるだろう…ホッとした警官。しかし、状況は更に悪化した。
女「…わ…せろ」
薄い男「?」
女「食ゥウワセロォオォ!」
女は、パライーターに寄生されていた。
薄い男・警官・野次馬「パパパパパパパパ…パライータァァァァァァァァ!!」
あまりの事に驚いた薄い男は、足を踏み外して…落ちた。騒めく街に、緊張が走る。
薄い男「あっびゃあぁぁぁ!?」
ドガドガドガドガ!!
レイナはビルに触手を突き刺し、壁を登っていく!そして、落下してくる薄い男をキャッチした。
レイナ「つくづく、パライーターと縁があるみたいだなぁ…」
ビルの屋上に辿り着いたレイナは、薄い男をビルの隅に放り投げる。
落下した恐怖と妻のパライーター化のショックで、薄い男の頭は…さらに残念な事になってしまった。
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