六触…本部

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レイナがホテルへ行った後も、仕事を続ける三人。 享「なんか…隊長とレイナさん、友達みたいですね」 煙草の火を消しながら、梅原は答える。 梅原「ん…一回、同じミッションをこなしただけなんだがな…まぁ、俺と女房の命の恩人…友達って言うか…戦友かな?」 パソコン画面を見ながら、舞も会話に加わる。 舞「あの犬が、噂の悪魔なんですか?」 梅原「あぁ、あの悪魔犬に気に入られた人間は、限定不死の力を手にする事ができる。ちなみに、今の所…レイナを含めて三人の限定不死が、ゲイボルグに所属している」 珍しく、やたら話かけてくる部下達。調子に乗った梅原は… 梅原「よう、久々にみんなで飲みに行くか!?」 享・舞「結構です」 梅原(ガッデム!!最近の若い連中は、付き合いってのを知らない…) 仕事を終えた三人は、帰宅する為に荷物をまとめ始めた。 梅原「あぁ、それから…レイナは戦闘に関しては優秀だが…たまに、感情的になって判断ミスをやらかすからな。なんだかんだ言っても、まだ二十歳の娘だ。立場的に下でも、人生の先輩として面倒見るつもりでな」 あの風貌で二十歳…セクシーなスーツの着こなしから、同じくらいの年齢だと思っていた享は、少しガッカリした。 舞「では、お先に失礼します」 部屋から出ていく舞。続いて、梅原が出ていく。最後に戸締まりをチェックして、享が部屋を出る。 享(限定不死…初めて見たけど…あれじゃ、まるでパライーターと同じ…化物じゃないか?) 享は、レイナがパライーターと戦ったビルの監視カメラが捕らえた映像を思い出しながら廊下を歩いた。 享は、これといった特技もない。ただ、人の役に立ちたくて、この世界に入った。父も母も健在。すでに結婚している姉と弟も健康そのもの。厳しい環境で育った人間から見れば、温室育ちのボンボンにしか見えない。 享「あの犬に気に入られたら…限定不死になれるのか…」 誰もいない廊下で、享は一人呟いた。
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