八色…悲鳴

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《ライブハウス SICKS》 最後の演奏を終えたマリー達。拍手の後は、アンコールの声と手拍子。 ギター「初のワンマン…大成功だな!」 ベース「…まだ、終わってないだろ…」 ドラム「さぁ、本日のラストだ!!」 マリー「激しいの、演奏しようよ!!」 大歓声の中、再びステージに出るマリー達。 キャアアアアア!! ギィャアァァァ! それは、歓声ではなく。悲鳴だった。 ギター「な、なんだこりゃあぁぁぁぁ!?」 緑色の目をした連中が、次々と観客を襲う!そして…ステージまで上がって来た。 ギター「くそ!止めろ…ギィヤァァァァ!!」 ギターを振り回して、抵抗したが…食われた。 ゴリゴリゴリゴリ… 頭から、食われた。 ベース「ヒィイィィ!!ぎゃっっ!?」 真っ先に異変に気付き、逃げようとしていたベース担当は…寄生されかけていた。口の中に、虫のような生物が入ろうとしている。 ベース「おげぇ!?たたたたたすけでぇえぇ!!」 マリーに手を伸ばし、助けを求めるベース。マリーは、蝋燭の炎が消えるのを見ているかのように、切なげな表情のまま、ベース担当者を見つめていた。 そして、少し笑った。 ドラム「マリー!お前だけでも、逃げろ!!」 ドラムを持ち上げ、パライーターに放り投げる。 ドラム「何、ボケっとしてる!?早く逃げろ!!」 ~ひゅん~ …ぼと… C級パライーターの群れの中から、B級と思われるパライーターが飛び出し、ドラム担当の首を跳ね飛ばした。 ブルブルと震えるマリーが、口にした言葉は… マリー「さ…最高!!こいつら、何匹いるんだ?すごい量の『糧』になるわ!」 マリーは胸ポケットから、『十字架に磔られた人間が、剣で切られ、槍に貫かれている』不気味な絵が描かれたカードを取出した。 そのカードを、持っている黒いギターに突き刺した。…ギターの形が変化し、マリーの身長と同じくらいの包丁になった。 マリー「狂剣・日蝕(きょうけん・にっしょく)…『限定不死』…磔の聖者♪」 マリーは、手始めにパライーター化したベース担当を…切り殺した。image=68670749.jpg
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