九色…理由

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A級パライーターを倒したレイナ達は、さらにパライーター反応が多かったエリアの状況を確認する。 舞「…おかしいです。一番、数が多かったライブハウス付近のパライーター反応が、まったくなくなっています」 フェル「梅原や享が、やったんじゃねぇのか?」 ピピピピピピピピ… 携帯電話が鳴る。 梅原「レイナ、無事か?どういう訳か…秋葉原a-Dエリア内に、次々とパライーターが現われている!!こっちは、すでに交戦中だ。お前等の状況も報告してくれ」 レイナは、梅原に状況を説明した。 梅原「分かった。間もなく、援護部隊が到着する。連中が到着したら、a-Dエリアにて落ち合おう。以上!」 梅原への報告を終えたレイナ達は、ライブハウスへと向かった。 舞「レイナさん!人間と思われる生命反応が、建物内に確認できました」 舞が指した建物は…《マヤハ音楽教室》…パライーターに破壊されたのだろう。窓は割られ、壁に穴が開いている。 レイナ「中にいるのは、何人だ?」 舞「二人!パライーター反応も、確認しています」 触手を伸ばし、屋根を突き破り建物内部へ突入したレイナ。生存者確保の為、走る! ――――――――――――――― ピアノが置かれた広い部屋の中心に、幼い少年と少女が手を握り合いながら震えていた。何故なら二人は、三体のC級パライーターに取り囲まれていたからだ!! 少年「恐いよぉ…おねぇちゃん…」 少女「大丈夫!!私がついてるから…大丈夫!!」 幼い命が、今まさにパライーターの餌食になろうとしていた。 ズバァァァァ!! 壁に丸い穴が開いた。そこから、メイド服を着た女が現われた。 マリーである。 巨大な包丁のような剣を肩に乗せる…そして、パライーターが子供達に寄生しようとしているのを… 冷徹な瞳で、見つめていた。 ドシュ!! パライーター達を、レイナの触手が貫いた。間一髪で子供達を救ったレイナは、マリーを睨み付けた。 レイナ「雰囲気で分かる…お前、限定不死だな?何故、子供達を助けなかった!?」 マリーは、笑顔で答える。 マリー「もしかして…あなたが限定不死のレイナ?私はマリーよ。よろしく♪えぇ~と…なんで助けないかって?それは…私の目的は、パライーターの《生命エネルギー抽出》だからよ。増えてくれた方が、都合いいのよね~」 笑顔に潜むマリーの瞳は…冷たいままであった。 九色…理由…END
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