5764人が本棚に入れています
本棚に追加
/180ページ
A級パライーターを倒したレイナ達は、さらにパライーター反応が多かったエリアの状況を確認する。
舞「…おかしいです。一番、数が多かったライブハウス付近のパライーター反応が、まったくなくなっています」
フェル「梅原や享が、やったんじゃねぇのか?」
ピピピピピピピピ…
携帯電話が鳴る。
梅原「レイナ、無事か?どういう訳か…秋葉原a-Dエリア内に、次々とパライーターが現われている!!こっちは、すでに交戦中だ。お前等の状況も報告してくれ」
レイナは、梅原に状況を説明した。
梅原「分かった。間もなく、援護部隊が到着する。連中が到着したら、a-Dエリアにて落ち合おう。以上!」
梅原への報告を終えたレイナ達は、ライブハウスへと向かった。
舞「レイナさん!人間と思われる生命反応が、建物内に確認できました」
舞が指した建物は…《マヤハ音楽教室》…パライーターに破壊されたのだろう。窓は割られ、壁に穴が開いている。
レイナ「中にいるのは、何人だ?」
舞「二人!パライーター反応も、確認しています」
触手を伸ばし、屋根を突き破り建物内部へ突入したレイナ。生存者確保の為、走る!
―――――――――――――――
ピアノが置かれた広い部屋の中心に、幼い少年と少女が手を握り合いながら震えていた。何故なら二人は、三体のC級パライーターに取り囲まれていたからだ!!
少年「恐いよぉ…おねぇちゃん…」
少女「大丈夫!!私がついてるから…大丈夫!!」
幼い命が、今まさにパライーターの餌食になろうとしていた。
ズバァァァァ!!
壁に丸い穴が開いた。そこから、メイド服を着た女が現われた。
マリーである。
巨大な包丁のような剣を肩に乗せる…そして、パライーターが子供達に寄生しようとしているのを…
冷徹な瞳で、見つめていた。
ドシュ!!
パライーター達を、レイナの触手が貫いた。間一髪で子供達を救ったレイナは、マリーを睨み付けた。
レイナ「雰囲気で分かる…お前、限定不死だな?何故、子供達を助けなかった!?」
マリーは、笑顔で答える。
マリー「もしかして…あなたが限定不死のレイナ?私はマリーよ。よろしく♪えぇ~と…なんで助けないかって?それは…私の目的は、パライーターの《生命エネルギー抽出》だからよ。増えてくれた方が、都合いいのよね~」
笑顔に潜むマリーの瞳は…冷たいままであった。
九色…理由…END
最初のコメントを投稿しよう!