十四植…嫉妬

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十四植…嫉妬

植え付いた、無力感。 芽生えたのは…嫉妬。 ―――――――――――――― 傷の手当ての為、レイナの部屋に入る享。 意外にも、慣れた手つきで傷の手当てをするレイナ。享は、無言のままうつむいていた。 レイナ「傷、痛むのか?」 心配そうに、享の顔を覗き込むレイナ。享は少し慌てて口を開いた。 享「いや…意外にも、手際よく包帯をまいてくれたもので…驚いてました」 レイナ「なんだよ。意外にもって…まぁ、慣れてるからな」 容易に想像はできる。少女の頃から限定不死として戦い続けているのだ…自分の傷くらい、自分で手当てしているのだろう。 享「…上着、脱がないんですね」 享の言葉に、レイナはドキッとした。 レイナ(なんだ!?いきなり…まさか、私を…いや、こいつは真面目そうだから…いや!メンズは皆、ウルフだってサラ姉も言ってるし、私もそう思う!!確かに、暖かい部屋に入ったのに上着を脱がないのは不自然だよな…どうする!?) 享(やっぱり、上着脱がないんだな。きっと、激しい戦いでついた傷跡が沢山あるのだろう…こんな女性が身体をはってリスクを背負いながら戦っている。僕は…レイナさんにも、先輩達にも、この街の人々にも、何もしてあげられない。なんて、無力なんだ…) フェル(なんか、お邪魔な雰囲気か?とりあえず二人きりにするか…) 食い違ってる二人を置いて、フェルは部屋から出ていった。
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