十四植…嫉妬

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パライーター「グルルルルル…」 獲物を狙う目で、享とフェルを見つめるパライーター! フェル「このタイプは、見た事あるぜ!寄生しないでも増殖が可能なタイプ!人間を食らう事で得た生命エネルギーを使って、同じタイプのパライーターを産む。こいつは、その親玉だ!」 ごく… 享は、唾を飲む。 享「…襲ってきませんね」 フェル「目をそらせば…襲ってくる!近くに、レイナがいるハズだから時間稼ぎを…」 ブニャー!! 享「!?」 享とフェルは、猫型に背後を取られていた!思わず、猫型を見てしまった享に虎型が襲い掛かる!! フェル「あぶねぇ!!」 グサァ!! 享を突き飛ばしたフェルに、虎型の鋭い爪が突き刺さった。爪に串刺しにされたフェルは、口をパクパクさせている。 フェル「逃げろ…」 享「僕をかばって傷ついた君を、置いていける訳がないだろ!!」 ドガァ! 銃を構えた享だったが…猫型に背後から体当たりをされ、気絶した。 フェル「享ゥゥ!!」 虎型は、手から爪を取り外した。壁に打ち付けられたフェルは、ジタバタする事しかできない。 ~ひゅん~ フェルにはまったく興味がない虎型は、享をくわえたまま最寄りのビル屋上へジャンプした。猫が、自分の身体より4倍はある高さまでジャンプできるように…このパライーターの跳躍力は、非常に優れている。 ズガァ!! 屋上に着地すると同時に、虎型に襲い掛かる黒い影!虎型はその攻撃をギリギリで躱した。黒い影は…レイナである。レイナは、エアイーターに乗り虎型に再び襲い掛かる! レイナ「テメェ…享を離せ!そいつはテメェの食いモンじゃねぇ!私の食いモンだ!」 パライーターに切り掛かるレイナに、猫型が体当たりを仕掛ける!!レイナは、エアイーターごとビル上空から地面へ落下した。 ズゴァ!! 高い所から落ちても、死なない身体を持つレイナには、傷一つない。すぐにパライーターを追い掛けようとしたレイナに、フェルが声を掛ける。 フェル「ハニー!この爪とって…」 レイナ「うっっせぇえぇぇぇぇ!!今、それどころじゃねぇんだよ!!」 レイナは、エアイーターに乗り、再びビル屋上へ飛び上がった。 猫型「ブニャァァァァ!」 待ち構えていた猫型が襲い掛かる! レイナ「邪魔だぁ!!」 ズシャア! 猫型の脳天を、触手が貫く!瞬殺である。 レイナ「嘘だろ…」 どこを見渡しても、すでに虎型と享の姿は…なかった。
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