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兄貴の様子が変わった気がしたのは、
ちょうど、この頃からかな?
これは、入学式の話だ。
言っておくが『ボク』の、ではない。
ややこしいが……現在、
部室(ココ)に居ない、相方の入学式。
可憐で、紅一点な、この部の華、
そういった存在である。
そしてメンバーでは、
このボクーー樽割夜道に次いで、
2番目に常識的な人物だ。
そんな後輩。
媛由利 奏 (ヒメユリ カナデ)の、
入学式での出来事について、触れようと思う。
我らーー超★重装部の音楽活動が始まった日。
すべての元凶、根源。
そして記念日だ。
もしかしたら、この日から……何かが。
そう、人知を越える計り知れない何かが、
この世に降臨したのではないか?
それは恐らく言い過ぎだろ~し、
妄想癖も大概にしなければ いけない
ほどに、気のせいだろう。
それに……だ。
仮に この高校で、
とてつもない異変が起こっていたとしても、
ボクは最期まで気付かない気もする。
否、気づけない……かな?
以外に、ボクは天然のお茶目さんなのだ。
細かいコトには、カナリ鈍感なのさ。
実際、違和感を覚えていることなんて、
たかが知れている。
最近 時の流れが、
やけに遅く感じられるくらいさ。
まぁコレについての、
理由はハッキリしているんだ。
単純に……、
超★重装部のズンドコ ライフな濃密さに、
ボク自身の心が挫(くじ)けかけているのだ。
奏の入学式だって
……まだ1ヶ月前の話なのだから。
3倍で動けるシャア・アズナブルの如く、
認めたくないコト、だが……。
ボクらの
波乱万丈な歴史は、
きっと、始まったばかりなのだろう。
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