道標。

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「失礼します」 と、控えめな声が聞こえ、1人の女の子が入ってきた。 結い上げた髪にさしている、桃色の簪が綺麗な黒髪によく映えている。 「意識がおもどりになられましたか。」、と安心した顔で呟くと、 「この、簪屋で売り子をさせていだだいてる、ゆきと申します。 さしつかえなければ、お名前を教えていただけますか?」、と微笑んだ。
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