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死んだ。
首から大量の血を流し、標的は死んだ。
それを確認してから、俺は電話を取り出した
「もしもし、処理よろしく」
会話はそれだけ。「ヤツラ」は、それだけで、もろもろの処理をしてくれる。もちろん金は盗られるが。
そしてもうひとりに電話をかけた。
「もしもし」
『おお、雛か。どうだった?』
「無事おわりました」
『はいはい、じゃあ撤収してくれ。』
雛、なんて呼ばれているが俺は男だ。確かに幼顔ではあるが、男だ。
あらためて言わなくてもわかるだろうが、俺は、殺し屋だ。
殺し屋なのだ。
仕事をしている。
世の中には快楽のために人を殺す殺し屋が多いが、俺はそれとは違う。
俺はサラリーマンみたいなもんだ。別に楽しいとは思ってないが、苦だとも思ってない。
仕事は仕事、生きるためにやることだと思って殺っている。
快楽殺人を否定するわけじゃないけどな。いってしまえば、そいつらは「楽しい」を仕事にできてるわけだから、それはそれで良いことだとは思うけどな。
返り血を浴びた服をその場で脱いで燃やし、新しい服に着替え、事務所に報告に戻る
真夜中、深夜2時。
普通はこんな時間、歩いてたら下手したら不審者扱いされるが、俺はなにより顔が「いい人の顔」らしいし、まだまだガキだ。
18歳だ
「こら、こんな時間に何をやってる?」
警察官が話しかけてきた。
「ちょっとコンビニに寄ろうと思って。」
こういう時の常套句。
「近頃物騒だからね、気を付けなよ」
「はーい、ありがとうございます」
彼らは、「犯罪者」がうろついていないか探しているらしい
そして、どうやら、俺はその犯罪者、とやららしい。
だが普通に警察官と話しても全く問題がない。
彼らの前では動揺すると怪しまれるらしいが、なぜ動揺するのか。
普通にしておけばいいのに。
俺を雛、と呼んでいた俺の雇い主は気を付けろ、と言われたが、なにも気をつけていない
むしろその警察官から気を付けろと言われるぐらいだからな。
そんなことを考えてる間に事務所についた 。
いたって、「いつも通り」だ。
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