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頬が吊るのを感じた。それを見たのか、目の前の燕尾服は、おやおやと言った感じで、
カナメ「あくまで勘ですよ?まさか当たるとは思いませんでしたが………何はともあれ、五黒院悠様は案外馬鹿なんですねぇ」
嘲笑うかの如く、イヤリと卑しく笑う。
その表情に、腸が煮えたぎりそうになったがしかし、第三者の影によりこの状態は崩れた。
「ふぁ~あ、よく寝たよ、全くもう」
緑髪の女子が、潰れていないパイプ椅子から立ち上がる。
「ありゃ?何、これは?」
周りの惨状を見てか、目が点になっていたが、あぁ、と掌を拳で叩いた。
「新しい芸をやってるんだね、みんな?かぁ~、なるほど」
カナメ「リオーネ=ヴェルデ様。現在は既に入学式を終えていますが、貴方もお帰りになられますか?」
緑髪が縦に揺れる。たぶん肯定だろう。
ユウ「---僕も、退散しましょう。確かに魅守くんの言う通り、今勝つのは出来なさそうですからね」
カナメ「賢明かと。向かってきていたならば今頃蜂の巣でございますよ?」
嘘は言っていないのだろう、目の前の燕尾服は胸のポケットから拳銃を取り出した。
カナメ「あぁ、一つだけここにいる皆様に良いことを教えて差し上げましょう」
不意に、拳銃を近くの男子生徒に向けた。
「ふぁー、よく寝」パァン
バタリと、その場に大の字になる男子生徒。
悲鳴を上げたい生徒は、悲鳴も上げられずに唸ることしか出来ない。
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