4人が本棚に入れています
本棚に追加
私、六水阿理沙(ロクミズアリサ)は、この春を以て高校生となった。
進学先に両親は満足、友達からも羨まれたりした。
何故なら、私が受験し受かった高校は、超人学園だからである。
難関と言うレベルではなく、偏差値も他の高校とは段違いのものである。
その学校に、向かうために着替えている途中、帰りに買い物に行こうと思い、セールの紙を鞄に閉まった。
アリサ「じゃあ行ってきまーす!」
いってらっしゃい、と言う母の声が聞こえたため、玄関の扉を開けた。
「あら、阿理沙ちゃん。おはよう」
打ち水をしていた近所の鷹中さんにあいさつする。
アリサ「おはようございます鷹中さん。行ってきまーす」
「はい、いってらっしゃい」
鷹中さんに手を振って先に進む。
すると、見慣れた人物が歩いていた。
アリサ「十真!」
呼び掛けた人物は此方を振り向き、
トーマ「何だ、阿理沙か」
と答えた。
立ち止まって此方を見ていたので、横に並ぶことにした。
横に並ぶ際、やはり十真も同じ学校であることに気付き、どこか安堵した。
トーマ「数学しか取り柄のない鳥頭の阿理沙がまさか同じ学校とはな」
アリサ「いやいや、おはようとかあるでしょ!?おはよう!」
トーマ「あぁ、そうだったな。おはようさん」
十真はめんどくさそうに反目で挨拶をしてきたが、私にはそれで充分である。
何処か抜けている、ご近所付き合いの長い朱星家の次男は、素で返してきた。
トーマ「しっかしまぁ、そろそろ16だと言うのに成長しないな、お前」
胸部を見ながら頭に手を置いてくる。
アリサ「初対面の相手だったら張り倒しているところよ………」
トーマ「あぁ・・・兄貴が最初にチビって言った時は暴れてたな、お前」
そう言いながら、十真は何でもないように、鞄から出した某チョコレート菓子を貪り始めた。
最初のコメントを投稿しよう!