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トーマ「朝から元気だよな、あいつ」
小気味良い音を出しながらチョコ菓子を頬張りつつも勇哉さんを見ていたが、直ぐにバス停へ歩き出した。
私も追い付くために十真を追うことにした。
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私は、超人学園前のバス停でバスを降り、感嘆した。
アリサ「やはり全国の生徒が集まればこれ程の数にはなるね………っ」
多くの生徒が校門に吸い寄せられるかのような動きに、心が奮える。
トーマ「そうだな。一学年は三百人くらいだから………才能のバーゲンセール、と言ったところか」
十真はバスに乗っている途中で菓子を食べ終え、今は手持ち無沙汰になっている。一応肩からバッグを背負っているが。
トーマ「ま、俺は精々兄貴よりも異常な奴が居ないことを祈るだけだ」
アリサ「そうだね。まぁ、十真も充分に異常だと思う………あいたた!?なにすんのさ!!」
両手の中指でこめかみをグリグリとやられ、悲鳴を上げる。
トーマ「………俺は学年代表として呼ばれているからもう行くぞ」
私が腕にタップすると、パッと離してから体育館、ではなく校舎の方へ歩いていった。
私は体育館の方へ進もうとしたが、ちょっとした騒ぎが起きていたようなので、人の集まっている場所に向かい、人の隙間から覗いた。
染めているのか、青い髪の青年が、執事服の人に喧嘩を吹っ掛けているようだ。
「てめぇ人に向かってその態度は何だゴルァ!」
うわぁ、DQNみたいな対応だなぁ………。
「歳が一つ下とは思えない程のガキっぷりですね、貴方馬鹿でいらっしゃいますでしょう?」
執事服の青年が、涼しい顔で毒を吐いている、が、まぁ相手もそんな対応なので五十歩百歩のような。
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