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「あやちゃんなんでだめなの?」
泣きそうな目で私の顔を見つめる智紀くん。…耐えられない…。
「いや…だめってわけじゃないけど…」
「じゃああそぼ!」
「私どうすればいい…?」
助けを求めるように桔平くんに視線を向けた。
「ごめん巻き込んじゃって。彩が迷惑じゃないなら…家に来てもらうとかなりありがたい。」
まさかこんな展開になるなんて。
「うん。全然いいよ。」
「やったー!!」
喜ぶ智紀くん。ちっちゃい子って純粋だなあ…。可愛いよ。
「よかったな、智紀。」
桔平くんはそう言って、智紀くんの頭に手をポンと乗せた。
その表情は優しく、お兄ちゃんって感じで、桔平くんの新しい一面を見ることができ、私も自然と笑顔になった。
いいなあ、兄弟がいるって。
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