隠せない気持ち

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コンビニに行って、ゼリー2つとポカリをカゴに入れ、支払いを済ませた。 智紀くんはアイス売り場の前でショーケースをじっと見ていた。 「アイス食べたいの?」 話しかけると首を横に振った。けれどその場を動こうとはしない。 「暑いし、みんなの分も買っていこうか。」 「うん!!」 アイスの分のお金は自分の財布から出して、店を出た。 外は夏の日差しがとても眩しい。けれどたまにふく風がとても心地よかった。 「おにいちゃんただいまー!」 「おかえり、2人ともありがとう。」 買ってきたものを冷蔵庫にしまい、みんなでそうめんを食べた。 食べ終わると智紀くんは寝そべってそのまま寝息を立ててお昼寝を始めてしまった。 「寝顔かわいいー」 「やっと静かになった。」 ふう、と桔平くんが一息ついたのも束の間、今度は隣の部屋から泣き声が聞こえた。 「真弥ちゃん起きちゃったか。」 「見てくる…彩は休んでていいよ。」 年の離れたきょうだいをもつって大変なんだね…桔平くん、なんだかイクメンみたい。
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