8人が本棚に入れています
本棚に追加
/230ページ
田口さんは普通に明るい子だった。
昼休み、田口さんの机の周りにはクラスの女子が数人集まっていた。
「お弁当、よかったら一緒に食べない?」
「いいの?ありがとう!」
「東京の話、聞かせてよ!」
「あはは、そんなおもしろい話なんてないよ。」
すぐにクラスに溶け込んだようだった。
「あーあ、俺も一緒に食べたかったなぁ。仕方ねぇ、桔平、一緒に食べてやるよ。」
宏樹が残念そうにイスを俺の机に持ってきた。
「はいはい、残念でした。どうやら宏樹が出る幕はなさそうだな。何かもう馴染んでるし。」
「これじゃあ話しかけるキッカケすらねぇな…」
最初のコメントを投稿しよう!