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カーテンの隙間から差し込む白い光で、秋穂は目を覚ました。 彼は肌にまとわりつく妙な感触で、自分が制服のままで寝てしまったことに気づいた。 ――そうだ、昨日、「あのこと」のあと…… "それ"を思い出し、彼の心はずきりと痛んだ。 何をどうすればいいのか、全く見通しは立っていなかった。これからどうなるのかも、何一つわからない。 それでも…… 彼にはなぜだか確信があった。答えがある、それが見つかるという、根拠の無い確信が。 ――アイ・ノウ…… 彼は知っていた。彼が既に答えを知っていることを知っていた――
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