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「でも、今回は違う」 秋穂は白い壁に手をついて、言葉を投げ掛けた。 「もう終わったんだ」 「……」 「次はない」 「……」 「どうしようもない――」 「……」 「ここに来て何かが変わることも、たぶん無い」 秋穂は笑った。悲しい顔で笑った。 「そうか」 彼女はなぜか微笑んでいた。
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